FX経済指標スケジュール 【2011年4月13日】

前回の米ドル/円為替相場の動き

昨日の米ドル円は、福島原発の事故評価がレベル７に引き上げられたことから、より深刻化する原発問題が懸念され、東京市場では、リスク回避の円買いが優勢となり、一時８３．４５円付近まで下落しました。


欧州市場に入ると、大きく値を下げた米ドル円を買い戻す動きが強まり、８４．４０円付近まで反発。



NY市場に入ると、米貿易収支が予想を下回り、赤字幅が拡大したことや輸出、輸入額が前回より減少したことから、米景気回復は後退との見方が強まり下落。


また、NYダウが下げ幅を拡大したことや福島原発問題の深刻化、米大手企業の決算報告が冴えないスタートとなったことを受けて、利益確定の売りやリスク回避の米ドル売りが優勢となり、最後は８３．５５円で取引を終えました。




短期間で急速に上昇した米ドル円ですが、ここ数日で、経済指標結果の悪化や米早期利上げ期待の後退など、米景気回復が鈍化する材料が出てきたため、目先ではこれまでの利益確定の動きがみられそうです。


ただ、日本円自体は、東日本大震災を発端に、原発問題が深刻化しており、日本の景気低迷や財政悪化も懸念されているため、積極的には買いづらく、利益確定の米ドル売り一巡後は、再び、米ドル優勢の展開になりそうです。

前回のユーロ円為替相場の動き

昨日のユーロ円は、これまでユーロ買い優勢で流れていた動きから一転、福島原発の事故評価引き上げを背景に、東京市場では、ユーロ円、米ドル円など、対円取引は全面的に急落しました。


欧州市場では、温家宝・中国首相がスペイン債の購入継続を発表したことや中国によるユーロ買いの噂が広がったことで、ユーロ支援との見方から一時１２２．１０円付近まで上昇しました。



NY市場に入ると、国際エネルギー機関(IEA)の月報やエネルギー価格の下落観測を受けて、原油・金相場が大幅続落したことから、リスク回避ムードが高まり下落。最後は、１２２．００円で取引を終えました。




福島原発問題や米国の金融緩和の長期化など、外部要因によるリスク回避ムードから、ユーロも連れて下落しましたが、日欧米の経済状況で比較すると、いち早く利上げサイクルに入った可能性が高いと見られているため、引き続きユーロ買いが優勢となりそうです。

時間	通貨	重要度	経済指標・主な行事	前回･予想	結果
8:50			3月国内企業物価指数(前月比)	前回：0.2％ 予想：0.4％	0.6％
8:50			3月国内企業物価指数(前年同月比)	前回：1.7％ 予想：1.9％	2.0％
14:30			(発表国：フランス) 3月消費者物価指数(ＣＰＩ)(前月比)	前回：0.5％ 予想：0.6％	0.8％
15:00		△	(発表国：ドイツ) 3月生産者物価指数(ＰＰＩ)(前月比)	前回：1.4％ 予想：1.2％	1.3％
16:15			3月生産者輸入価格(前月比)	前回：0.2％ 予想：0.4％	0.4％
17:30			3月失業保険申請件数	前回：-1.02万人 予想：-0.3万人	0.07万人
17:30		△	3月失業率	前回：4.5％ 予想：4.5％	4.5v
18:00		△	2月鉱工業生産(前月比)	前回：0.2％ 予想：0.8％	0.4％
20:00		△	ＭＢＡ住宅ローン申請指数(前週比)	前回：-2.0％	-6.7％
21:30		◎	3月小売売上高(前月比)	前回：1.0％ 予想：0.5％	0.4％
23:00		△	2月企業在庫(前月比)	前回：0.9％ 予想：0.8％	0.5％
27:00 (3:00)		△	米地区連銀経済報告(ベージュブック)	*	*