FX経済指標スケジュール 【2011年5月10日】

前回の米ドル/円為替相場の動き

昨日の米ドル/円相場は、ギリシャのユーロ圏離脱が否定されたことで、ユーロ売りが一服し、東京市場では米ドル円も連れて買い戻され、一時８０．８５円付近まで上昇しました。


欧州市場に入ると、特に大きな経済指標発表も予定されてなかったことから、手がかりとなる材料に乏しく、小幅な値動きが続きました。



NY市場に入ると、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャの債務再編リスクかが一段と高まっているとして、ギリシャ格付けを「BBマイナス」から「B」へと２段階引き下げたことで、ユーロ/円を中心に下落。


米ドル/円も軟化し、一時は対ユーロで米ドル買いが進んだことから下値が抑えられましたが、ギリシャの格下げを背景に安全資産の米国債を買う動きが進むと、米長期金利が低下したため、米ドル円も連れて反落し、最後は８０．２４円で取引を終えました。




ユーロ圏のギリシャ財政問題が再燃したことから、米ドル円相場にも大きな影響を及ぼしています。リスク回避ムードとなり、安全資産の米国債を買う動きが続くことや、安定通貨の円買いが進むことも予想されるため、米ドル/円は軟化しそうです。

前回のユーロ円為替相場の動き

昨日のユーロ/円は、ギリシャのユーロ離脱観測を背景としたユーロ売りが一服し、東京市場では、ユーロを買い戻す動きが見られ、一時１１６．３０円付近へと上昇しました。


欧州市場では、金・原油相場の上昇を受けて、リスク選好の流れとなり、ユーロ/円も一時１１６．４５円付近へと続伸しましたが、その後はギリシャの信用不安により上値の重い展開が続きました。



NY市場に入ると、米格付け会社S&Pがギリシャ格付けを２段階引き下げ、もうひとつの大手米格付け会社ムーディーズも、「ギリシャの格付けの引き下げを検討」とコメントすると、ユーロが急落し、最後は１１５．１７円まで値を下げて終了しました。




破綻リスクの目安となるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)スプレッドが、ギリシャ国債の場合は過去最高に達し、その他の高債務国として挙げられる、ポルトガルやアイルランド債利回りも過去最高となっていることなどから、ユーロ圏への信用不安が重なり、売り優勢となりそうです。

時間	通貨	重要度	経済指標・主な行事	前回･予想	結果
8:01		◎	4月英小売連合(ＢＲＣ)小売売上高調査(前年同月比)	前回：-3.5％ 予想：2.5％	5.2％
8:01		△	4月英王立公認不動産鑑定士協会(ＲＩＣＳ)住宅価格指数	前回：-23 予想：-23	-21
10:30			3月貿易収支	前回：-0.87億豪ドル 予想：5億豪ドル	17.4億豪ドル
14:45			4月スイスＳＥＣＯ消費者信頼感指数	前回：10 予想：10	-1
15:45			(発表国：フランス) 3月鉱工業生産指数(前月比)	前回：0.4％ 予想：0.4％	-0.9％
16:15		△	4月消費者物価指数(ＣＰＩ)(前月比)	前回：0.6％ 予想：0.5％	0.1％
21:30		△	4月輸入物価指数(前月比)	前回：2.7％ 予想：1.8％	2.2％
21:30		△	4月輸出物価指数(前月比)	前回：1.5％	1.1％
23:00		△	3月卸売在庫(前月比)	前回：1.0％ 予想：1.0％	1.1％